2022年もあと少しになりました。締め括りに登場するのは、太陽系の全惑星。7つの惑星を同時に見ることができる希少な機会となります。年が明けてから初日の出までの夜空には、季節の移り変わりを感じさせてくれる星座たちが巡ります。
今回は、年末年始に注目したい星空情報をご紹介します。
【12月20日~31日】7つの惑星が、年の瀬の夕空に並ぶ
年末のひと時、日が落ちて間もない頃に南西の空を眺めてみましょう。太陽系の7惑星に加えて、25日以降は月も姿を現し、華やかな光景となるでしょう。
観測に最適なタイミングは、日の入り30分後から1時間後の30分程。この時間帯よりも遅くなると、水星と金星が沈んでしまいます。天王星と海王星の観察には双眼鏡が必要になりますが、火星・木星・土星・水星・金星の5惑星は肉眼で見ることができます。
6月下旬頃にも明け方に全惑星が一列に並び、話題となりました。日没後の現象となる今回は、より観測しやすい時間帯といえます。次回の同様の現象で見やすいものは、2061年まで待つことに。2022年を締め括る、珍しい「惑星パレード」をお見逃しなく!
【12月26日~29日】2大惑星と月の共演、水星と金星の大接近
【2023年1月1日】年明けの星空と「初日の出」を眺めよう
日の出とは太陽が地平線から顔を出し始めた瞬間で、太陽の上端が見かけ上、地平線(水平線)に一致した時刻を指します。実際には、まだ地平線の下にある太陽が大気の影響で浮き上がって見えるため、大気の影響がないと考えた場合と比較して4分ほど早く日の出を迎えます。
日本で最も早く初日の出となるのは、日本領土の東端に位置する「南鳥島」で5時27分。本州では「富士山山頂」の6時43分です。標高が高いほど遠くまで視界が開けることから、日の出の時刻は早くなります。そのため、本州では富士山で一番早く初日の出を見ることができるのです。
初日の出前の星空にも注目してみましょう。日付が変わって2023年の幕が上がる頃は、天頂に「冬の大三角」やオリオン座が雄大に輝いています。夜が更けて冬の星座たちが西に傾くと、季節の移り変わりを告げる春の星座たちが上ってきます。初日の出の1時間前(東京では5時50分頃)になると、南東の低空には赤く輝くさそり座のアンタレスの姿も。やがて薄明のなかに星々の光が消えていくと、新しい年の始まりを告げる初日の出が強い光を放ちます。
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