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フェーン現象 探訪

 

フェーン現象は、山のふもとに異常な高温をもたらします。フェーン現象には2つの種類があり、それぞれ原理が異なります。これらのフェーン現象の特徴や、起こりやすい地域と季節、注意点についてまとめました。

 

 

 

 

 

 

 


フェーン現象は、どのような原理で起こるのでしょうか。
フェーン現象には2つの種類があります。「ウェットフェーン」と「ドライフェーン」です。

まず、典型的なフェーン現象「ウェットフェーン」は、熱力学メカニズムによって起こります。
空気は上昇すると気温が下がりますが、この下がり方は乾いた空気と湿った空気で異なります。
乾いた空気は、100m上昇するごとに1℃の割合で気温が下がります。一方、湿った空気は、上昇し水滴に変わる際に熱(潜熱)が放出されるため、乾いた空気よりも気温の下がり方が小さくなり、100m上昇するごとに0.6℃の割合で気温が下がります。
空気が下降するときは反対で、乾いた空気は、100m下降するごとに1℃の割合で気温が上がります。


模式図で見ていきましょう。
風上側のふもとの気温が25℃とします。湿った空気が上昇するときは100mあたり0.6℃気温が低くなるため、2000mの山を上昇すると、頂上付近の気温は13℃となります。山を上昇する際、湿った空気は水滴に変わって雨となり、頂上付近の空気は乾いた空気となります。そして、乾いた空気が下降するときは、100mあたり1℃気温が高くなるため、2000mの山を下降すると、風下側のふもとの気温は33℃となります。この結果、風下側のふもとの気温は、風上側のふもとより8℃も高くなります。