スギ花粉の飛散量は前年夏の気象条件が大きく影響します。
気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く作られ、翌春のスギ花粉の飛散量が多くなるといわれています。昨夏は各地で暑さに関する記録が更新されるなど猛暑の夏となったため、この春のスギ花粉の飛散量は多くなる見込みです。
雄花の成長時期と夏の天気について
毎年多くの人を悩ますスギ花粉は、スギの雄花から放出されます。わずか5㎜程度の楕円形の雄花の中には、約40万個の花粉が詰まっていると言われています。
スギの花芽は、7月から秋頃にかけて生成し雄花へと成長するため、夏の天候が大きく影響します。晴天が続き、太陽の光を十分に浴びると成長が促進され、より多くの雄花が作られるので、翌春の飛散量も多くなります。
逆に、曇りや雨の日が多いと太陽の光を十分に浴びることができず、作られる雄花の量が少なくなるので、翌春の飛散量も少なくなります。
※花芽 成長すると花(雄花)になる部分。
スギの花芽は、7月から秋頃にかけて生成し雄花へと成長するため、夏の天候が大きく影響します。晴天が続き、太陽の光を十分に浴びると成長が促進され、より多くの雄花が作られるので、翌春の飛散量も多くなります。
逆に、曇りや雨の日が多いと太陽の光を十分に浴びることができず、作られる雄花の量が少なくなるので、翌春の飛散量も少なくなります。
※花芽 成長すると花(雄花)になる部分。
過去10年の花粉量と前年夏(7~9月)の天候(東京)
グラフを見ると2011年や、2013年はスギ花粉の飛散量が突出して多くなっています。それぞれに対応する2010年夏、2012年夏の天候を見ると、やはり日照時間の多い夏であったことが分かります。一方で、飛散量が特に多くなった翌春は前年夏の天候に関わらず飛散量が大きく減少する傾向があるようです。
[過去10年の夏(7~9月)の気温・日照時間の平年差 東京]
・2010夏 (平年差+2.9℃ 日照時間+134.3時間)
・2011夏 (平年差+1.9℃ 日照時間+ 84.6時間)
・2012夏 (平年差+2.6℃ 日照時間+145.4時間)
・2013夏 (平年差+2.6℃ 日照時間+101.9時間)
・2014夏 (平年差+1.2℃ 日照時間+ 66.0時間)
・2015夏 (平年差+0.5℃ 日照時間 - 3.6時間)
・2016夏 (平年差+0.9℃ 日照時間 - 56.7時間)
・2017夏 (平年差+0.8℃ 日照時間 - 39.1時間)
・2018夏 (平年差+1.7℃ 日照時間+105.0時間)
・2019夏 (平年差+1.2℃ 日照時間 - 29.8時間)
[過去10年の夏(7~9月)の気温・日照時間の平年差 東京]
・2010夏 (平年差+2.9℃ 日照時間+134.3時間)
・2011夏 (平年差+1.9℃ 日照時間+ 84.6時間)
・2012夏 (平年差+2.6℃ 日照時間+145.4時間)
・2013夏 (平年差+2.6℃ 日照時間+101.9時間)
・2014夏 (平年差+1.2℃ 日照時間+ 66.0時間)
・2015夏 (平年差+0.5℃ 日照時間 - 3.6時間)
・2016夏 (平年差+0.9℃ 日照時間 - 56.7時間)
・2017夏 (平年差+0.8℃ 日照時間 - 39.1時間)
・2018夏 (平年差+1.7℃ 日照時間+105.0時間)
・2019夏 (平年差+1.2℃ 日照時間 - 29.8時間)
2020年夏(7~9月)の天候
それでは昨年2020年の7~9月の天候を振り返ってみましょう。
7月は、梅雨前線や東からの湿った気流の影響を受け、全国的に雨の日が多く、日照時間がかなり少なくなりました。
8月は、猛暑となり東・西日本ともに8月の月平均気温は統計開始以来最高を記録し、日照時間も関東地方を中心に平年を大きく上回りました。
9月は、全国的に気温は平年より高めでしたが、台風9・10号や前線、湿った空気の影響もあり日照時間は日本海側の一部地域を除いてやや少なくなりました。
最新の花粉飛散情報
各地の飛散量は、例年比でみると全国的に少なくなる予想となっていますが、昨年の飛散量がかなり少なかったこともあり、前年比で比べると多くなる地域が多いようです。
特に西日本では19日(金)頃から花粉が多くなりそうです。
最新の花粉情報をチェックし、花粉症対策を万全にして毎日を過ごしましょう。
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