アウトドアだからこその楽しみ方のひとつとして『燻製』があります。専用のキットなどもありますが、高価であったり、機材の大きさに圧倒されて、躊躇してしまうことが多いアイテム。それでも楽しみ方のひとつでもあるのではないでしょうか?そこで今回は、「試してみたい!」を叶えるべく、手軽に楽しむ方法をご紹介します。そろそろ景色も変わり始めるこの時期から、景色を楽しみながら、燻り立つ香りも、そしてその味わいも楽しむ、そんな五感が喜ぶ遊び方もぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか!ハマってしまう人も多い、奥深い世界の入り口にようこそ!
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そもそも『燻製』って?
燻製とは、食材を燻煙することによって、保存性を高め、また、独特の風味をつける保存食や調理法のことを指します。昔から行われている一般的な方法は、塩や液体に食材を漬け込んで、下味をつけたのちに、乾燥させて、燻煙で風味をつけます。食材の水分量が減ることや下味をつけることで、複合的に保存性が高まります。現在では、保存性という観点よりも、食材の食感や風味の変化など、味わいを楽しむためということで多く取り入れられている調理法です。いぶりがっこや鰹節などは古くから日本でもありますし、スモークサーモンやスモークチーズなど『スモーク』と名の付いたものも燻製の一部です。
必要なものを準備しよう
このような、餅を焼く焼き網器は便利です
1. 餅や焼きおにぎりを焼くような焼き網器
蚊取り線香の置き皿のようなフライパン形状の鍋に、交差した金属の焼き網がついているもの。また網を外すことができるもの。そのまま火にかけられるもの。
コッヘルやミニサイズのフライパンなどを利用するイメージだった方も多いと思いますが、その際は『空焚き禁止』でないものを。加工が剥がれてしまったり、変形してしまう恐れがあり、危険です。また網部分は、置いた時に少し高さが出るもの、外周からはみ出ないものを選ぶのがおすすめ。焼き網器は鍋部分と網がセットになっているので、1つで済むのでおすすめです。また、使い捨てになってしまいますが、1回ごとに新しいものを利用できる「使い捨てアルミ鍋」に、サイズのあった足付きの焼き網という組み合わせも使うことができます。
2. 蓋
焼き網器とサイズが合うことが大切です。おすすめなのはフライパン。こちらは直接に熱源に触れることがないので、素材よりもサイズを重視してください。蓋がはみ出してしまうような大きさは、加熱の際の熱を受けてしまうため、危険です。また蓋をした際に、網に載せた食材が接してしまわないような高さがあるものを選んでくださいね。
3. スモークチップとアルミホイル
アルミホイルはもちろんのこと、スモークチップも100円ショップで手に入る時代に。数種類のチップが混ざったミックスであったり、くるみや楢、カエデなど木の種類ごとなど様々なものがあります。
4. 火器
使用する火器は、ガス利用のものが火加減の調節ができて便利です。薪や炭を利用する場合は、調理器具が平行を保てるようにし、強めの中火程度の火力から弱火にできるよう、火床を準備しておきましょう。
簡単燻製のやり方
1. 焼き網器の底にアルミホイルを敷き、好みのチップをのせます。
2. 網を置き、燻製したい食材を並べ置きます。
3. 蓋をします。
4. 強めの中火にかけます。
5. 煙が蓋の隙間から立ち上ってきたら、弱火にして10分ほど加熱します。
6. 火を止めたら完成。
時間が経っていくごとに、ゆっくりとではありますが、味が深まっていきます。ぜひ、その変化も楽しんでみ
簡単燻製のおすすめ食材
簡単に燻製を楽しむためには、食材選びが大切です。例えば、市販品で目にすることの多い、スモークサーモンやベーコンなどは短時間で作ることはできません。塩漬けして、水抜きや下味をつけ、そのまま食べられるほどの加熱が必要となってくるからです。そこで、今回ご紹介した方法で燻製を楽しむことができる、おすすめの食材も併せてご紹介します。
・チーズ
少しとろけて、風味が加わって楽しむことができます。燻製する際は、受け皿としてアルミホイルに乗せて行なってください。出来立てのとろけるような食感も、少し経ってからの風味を味わうのも、どちらもおすすめ。すでにスモークされているチーズも、味が深くなっておすすめですよ。アルミパッケージに包まれている扇型のチーズやベビーチーズなどは便利!上部を剥がして燻製してくださいね。
・加工肉
ハムやベーコン、ソーセージなどはそのまま食べても美味しいものばかりですよね。断面から風味が入っていくので、ハムなどの厚切りステーキになったものがとてもおすすめです。加熱されて油がまろやかに感じる出来立てがおすすめ。
・練り物
ちくわやさつま揚げなど、甘みのある淡白な魚のすり身に燻製の風味はとてもよく合います。
・そのほか、ヤングコーンやうずらのたまごなどの缶詰食品もおすすめ。水煮缶は、具材の水分をしっかりと拭ってから調理しましょう。
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