なぜ降水確率0%予報だったのに雨が降ってしまうこともあるのでしょうか?
天気予報が外れてしまったというのも答えの一つですが、今回は「1 mm未満の降水は降水とカウントされない」「降水確率は0~100%の10%刻みで発表されている」の2つをご紹介します。
1 mm未満の降水は降水とカウントされない
「降水確率0%予報だったのになぜ雨が降ってしまうことがあるのか」1つめの答えは「1 mm未満の降水は降水とカウントされない」です。
降水確率の正しい定義は「1 mm 以上の降水が『ある』『ない』を確率で予想したもの」です。「1 mm以上の雨や雪が降る確率」なので、1 mmに満たない雨の場合は降水とカウントされません。
そのため例えば、降水確率「0%」で0.5 mmの降水があった場合、降水があったにもかかわらず、降水確率予想としては「当たり」になるのです。
降水確率は0~100%の10%刻みで発表されている
「降水確率0%予報だったのになぜ雨が降ってしまうことがあるのか」2つめの答えは「降水確率は0~100%の10%刻みで発表されている」です。
降水確率は0~100%の、1の位を四捨五入した10%刻みで発表されています。具体的には、0~4%は0%、5~14%は10%、15~24%は20%……という風に発表されます。そのため、降水確率0%は「0~4%の確率で降水の可能性がある」という意味になります。
ではなぜ降水確率は10%刻みなのでしょうか。もう少し細かく出しなさいよ、と思っている方もいるかもしれません。これには精度の問題があります。現在の予報技術では、10%単位での発表が限界となっています。降水確率は「過去の統計」を基にスーパーコンピューターで計算しています。ただ、現時点で「統計データ」はたかだか6、70年分しか存在しません。「1%」単位で精度良く予報するには、少なくとも数百年単位での「統計データ」が必要になると考えられます。予報を完全に当てるには……何年かかるんでしょうか、ロマンがあります。
降水確率の意味を覚えておくと、より天気予報を有効活用することができるかもしれません。頭の中に入れておいていただけると幸いです。
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